定期演奏会

定期演奏会

2008.4-2009.3シーズン <ツァラトゥストラ>シリーズ

「ツァラトゥストラ」のアイデアで私が気に入っているのは、まるで共鳴のように、最初から最後に至るまで鳴り続ける、力強く象徴的なテーマをもって、シーズンを幕開けすることができる点です。

R.シュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』は、哲学的な音楽を書くことを目的としたわけでも、あるいはニーチェの偉大な著作を音楽で描こうとしたわけでもありません。
シュトラウスは音楽を手段に、人間の発展の観念を、その起源から(ニーチェの考えである)“超人”に至るまで、表現するつもりだったのです。“超人”とは、われわれすべてが望んでやまないが、決して到達し得ない、しかしどんな人間であれ、どこに生まれ、どこで生活するのであれ、われわれの人生を常に強くインスパイアし続ける、理想的な人間存在の一種です。

シュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』の意味は、次のニーチェの言葉によって、最もうまく要約されています。
「音楽はあまりにも長い間夢を見続けていた。今こそ、我らは覚醒を望む。我らは夢遊病者だった。今こそ、我らは日中の旅人となるのだ!」

コンサートごとに付けられた小題は、シュトラウスがニーチェの大著の中に見たものそのままが、直接取られています。私は、背景の哲学的な考えと共に、なぜこのような作品でプログラムを組んだのかを我々が知ることが、指揮者と演奏者をインスパイアする作品でプログラムが組まれていると私が感じられることが、良いと思っています。

シュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』の冒頭について、作曲家は次のように描写しています。「太陽が昇る。個々は世界の中に溶け、世界は個々の中に溶ける。人間の精神についての大きなテーマとは、問いと熱望である」…これこそ、私がアイヴズの「答えのない質問」が、シーズンを始めるのに最もふさわしいと思う理由です。私たちは“現実”の感覚から逃れ、“可能性”の感覚に入るのです。しかし、大きな疑問は永遠に残る…。

ティエリー・フィッシャー
公演日 公演名
4/18(金) 6:45pm
4/19(土) 4:00pm
5/16(金) 6:45pm
5/17(土) 4:00pm
6/6(金) 6:45pm
6/7(土) 4:00pm
7/4(金) 6:45pm
7/5(土) 4:00pm
9/5(金) 6:45pm
9/6(土) 4:00pm
10/17(金) 6:45pm
10/18(土) 4:00pm
11/14(金) 6:45pm
11/15(土) 4:00pm
12/19(金) 6:45pm
12/20(土) 4:00pm
1/16(金) 6:45pm
1/17(土) 4:00pm
2/20(金) 6:45pm
2/21(土) 4:00pm
3/27(金) 6:45pm
3/28(土) 4:00pm

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