アリーナ・イブラギモヴァ

アリーナ・イブラギモヴァ

ヴァイオリン

Photo: Sussie Ahlburg

ロシア生まれ。4歳でヴァイオリンを始める。1996年に家族とともにイギリスに転居、そこで父はロンドン交響楽団の首席コントラバス奏者となる。1997年からメニューイン音楽学校、その後ロンドン王立音楽院で研鑽を積む。

1998年、パリで開催されたユネスコ人権宣言50周年のオープニング・セレモニーで、メニューイン卿指揮のもと、ニコラ・ベネデッティとバッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」を共演。その数ヵ月後、ウェストミンスター寺院のメニューイン卿の葬儀で同じ協奏曲の緩序楽章を演奏することになる。

ユーディ・メニューインの伝記で、H.バートンはアリーナについて次のように記述している。「ユーディは何度もアリーナと共演した。フォークストーンでメニューインの名声の下に集まって来たほとんどの人々に、メニューインの精神が幸福に満ちているのを感じさせた。そして、イザイがエネスコに献呈した無伴奏ソナタをアリーナが弾くと、メニューインのヴァイオリン教育の伝統と夢が確かに続いていくことを人々は確信した」

いくつかの国際コンクールに入賞の後、2002年にソロ活動を開始、この年にロンドン交響楽団音楽奨学金『シェル賞』を受賞する。

ロンドンの王立音楽学校では、ナターシャ・ボヤルスキ、ゴーダン・ニコルッチ、クリスチャン・テツラフ、エイドリアン・バターフィールドに師事する。

BBCラジオ第3世代のアーティストに選ばれ、バーミンガム市響、フランクフルト放送響、ウィーン室内管弦楽団と協奏曲を共演、さらにザルツブルク音楽祭とヴェルビエ音楽祭で室内楽コンサートを、パリのルーヴル美術館でソロ・リサイタルを行う。またNHKテレビの放送とBBCラジオ3のバッハ・クリスマス・フェスティヴァルにも出演する。

2007年にウィグモアホールにデビュー、フランシス=グザヴィエ・ロート指揮ロンドン交響楽団の共演でBBCプロムスにデビュー、サー・チャールズ・マッケラス指揮フィルハーモニア管とメンデルスゾーンを、ジャンアンドレ・ノセダ指揮BBCフィルハーモニーとベートーヴェン、エドワード・ガードナー指揮BBC響とブルッフ、オスモ・ヴァンスカ指揮BBCスコティッシュ響とシベリウス、ヤニック・ネゼ=セガン指揮フランクフルト響とプロコフィエフ、第25回ロッケンハウス音楽祭でギドン・クレーメルとモーツァルトの協奏曲を共演する。

 アリーナはザルツブルク・モーツァルト週間2005でクレメラータ・バルティカとの共演でヴァイオリンの指揮振りでデビューする。以来クレメラータとギドン・クレーメルと頻繁にザルツブルク音楽祭、ヴェルビエ音楽祭、MDR夏の音楽祭、パリのザール・プレイエルで共演する。アリーナは2007年9月にリリースされたハイペリオンのデビューCDでブリテン・シンフォニエッタとハルトマンの葬送協奏曲を指揮演奏し、10月にはこのオーケストラを指揮演奏する。2008年8月オーストラリア室内管弦楽団とソリスト&指揮でツアーを行う。2008年ボルレッテイ-ブイトーニ財団賞受賞。

ゲオルグ・フォン・オペルから貸与されたピエトロ・グァルネリ製作(1783年)の楽器を使用。

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