山下 裕子

山下 裕子

ソプラノ

スケールの大きさを感じさせる歌唱力と華のある音楽性を兼備した逸材

 

香川県出身。広島大学教育学部を経て東京芸術大学大学院に学ぶ。二期会オペラスタジオ・マスタークラス修了。修了時に優秀賞受賞。

 

第10回奏楽堂日本歌曲コンクール、第70回日本音楽コンクール声楽(オペラ部門)入選。第1回東京音楽コンクール声楽部門第1位。第72回、第73回日本音楽コンクール共に第3位入賞。

 

1997年芸大定期・モーツァルト『皇帝ティートの慈悲』アンニオ役にてオペラ・デビュー。以来、『蝶々夫人』スズキ、『椿姫』フローラ、『フィガロの結婚』ケルビーノ、『コジ・ファン・トゥッテ』ドラベッラ、『ウィンザーの陽気な女房たち』ライヒ夫人、『こうもり』オルロフスキー役等に出演し注目を集め、2002年には日生劇場オペラ教室『カルメン』(日本語版)タイトル・ロール、2004年6月新国小劇場『友人フリッツ』ベッペ、同年9月新国立劇場『カヴァレリア・ルスティカーナ』ローラ等いずれも好評を博した。

 

2005年新国『ルル』劇場の衣裳係・ギムナジウムの学生・ボーイ役で出演。6月二期会公演、栗山昌良演出『椿姫』フローラ、10月二期会ニューウェーブ・オペラ『ジュリアス・シーザー』タイトル・ロールでは、技巧を駆使した旋律を見事に歌い上げ、力強い演技でも高く評価された。2006年1月新国小劇場『セルセ』では表現力に溢れた歌唱で本領を発揮。2007年11月『コジ・ファン・トゥッテ』(宮本亜門演出・新制作/文化庁芸術祭大賞受賞)では魅力的なドラベッラで絶賛を浴びる。さらに2007年11月、新国立劇場『カルメン』メルセデス、2008年2月、新国立劇場『サロメ』ヘロディアスの小姓、5月、新国立劇場『軍人たち』(ヴィリー・デッカー演出)シャルロッテで好評を博した。2009年10月、東京二期会『蝶々夫人』スズキ、11月、新国立劇場『ヴォツェック』(バイエルン州立歌劇場との共同制作)マルグレートで好評博すなど、役柄の幅を広げ、以後も新国立劇場のオペラなどを中心に充実した演奏活躍を続けている。

 

コンサートでは、2008年3月、二期会ゴールデンコンサートに出演、チェンバロとピアノによる伴奏で、イタリア古典歌曲などを歌い聴衆を魅了、2009年9月、東京音楽コンクール入賞者リサイタルでも高い評価を得た。国内主要オーケストラとも多数共演を続け、ベートーヴェン「第九」やバッハ「ロ短調ミサ」「マニフィカト」、ヘンデル「メサイア」、ヴィヴァルディ「グローリア」、モーツァルト「レクイエム」「ミサ・プレヴィス」、デュリュフレ「レクイエム」、ヴェルディ「レクイエム」等のアルト・ソロとして活躍。古楽をはじめドイツ・日本・フランス・英国歌曲の歌唱について研鑚を積んでおり、数多くの演奏会に出演している。ベートーヴェン「第九」、マーラー「復活」などのアルト・ソロやバッハ・コレギウム・ジャパンやコンヴェルスム・ムジクム等の古楽演奏団体と共演し高い評価を得た。二期会会員。

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