ドリアン・ウィルソン

ドリアン・ウィルソン

指揮

1964年カリフォルニア生まれ。オバーリン音楽院でピアノと芸術史を、インディアナ大学でピアノとヴィオラを、ミシガン大学とウィーン国立音楽大学で指揮を学ぶ。グスタフ・マイヤー、ドミトリー・キタエンコ、ルドルフ・バルシャイ、ヨルマ・パヌラ、そしてレナード・バーンスタインに師事。

 

1989年ニコライ・マルコ国際指揮者コンクールに入賞し一躍国際的な脚光を浴び、モスクワ・フィル第2指揮者に楽団史上最年少の25歳で就任。ロシアとの密接な関係はその後も継続しており、特にロシア・ナショナル管弦楽団、サンクトペテルブルク・フィルやサンクトペテルブルク交響楽団には度々客演。世界各国で非常に活発な客演活動を展開しており、2004-07年にはベオグラード・フィルの首席客演指揮者兼音楽監督、2007年からは長年の優れた協力関係が評価され、サンクトペテルブルク交響楽団から常任客演指揮者の称号を受けている。

 

1998-2003年フォアポンメルン劇場音楽監督を務め、古典から現代オペラまで幅広いレパートリーを手がけている。その他、ボルドー歌劇場『コジ・ファン・トゥッテ』、ベルリン・ドイツ・オペラ『フィガロの結婚』、『カルメン』、ベルリン・コーミッシュ・オパー『トゥーランドット』、『椿姫』、スウェーデン王立歌劇場『フィガロの結婚』、ヴァイマール国立歌劇場『ローエングリン』、『ラ・ボエーム』などいずれも絶賛を博している。

 

現在ドイツを拠点として、ヨーロッパ各地の歌劇場への客演はもとより、フランス国立管弦楽団、フランクフルト放送交響楽団、ベルリン交響楽団、オランダ放送フィル、デンマーク放送交響楽団、ノルウェー放送交響楽団、ヘルシンキ・フィル、フィンランド放送交響楽団、ルクセンブルク・フィル、さらにイタリア、スペイン、アメリカ、カナダのオーケストラにも多数客演している。

 

国際音楽コンクール連盟によると、ディミトリ・ミトロプーロス(1996年)、キリル・コンドラシン(1994年)、東京国際(1994年)、アントニオ・ペドロッティ(1991年)、アルトゥーロ・トスカニーニ(1990、92年)、ニコライ・マルコ(1989、92年)、ヤン・シベリウス(1995年)という世界的に最も権威のある国際コンクールに参加し、その全てで上位入賞を果たしている。これほどの圧倒的な実績を持つ指揮者は他にはいない。

 

彼はまた、知られざる作品の紹介にも積極的で、旧東ドイツの聴衆に、ヒナステラ、コープランド、マルティヌー、ピアソラ、ケクラン、ブリテン、レスピーギ、ファリャなどの作品を紹介。加えて、シベリウスの『テンペスト』全曲のドイツ初演、ドビュッシーの『ペレアスとメリザンド』による交響曲(コンスタント版)のデンマーク初演、バーバーの「オルガンと管弦楽のためのトッカータ・フェスティーヴァ」のスカンジナヴィア初演、2005年にはサンクトペテルブルク・フィルとともにフローラン・シュミットの『サロメの悲劇』のロシア初演を行なっている。
また、これまでに多くの世界的なソリストたちと共演している。往年の名ピアニスト、シューラ・チェルカスキーの生前最後の演奏会(ヘルシンキ・フィル)をはじめ、ロストロポーヴィチとはドイツやイタリアで共演。ヨーヨー・マとの共演はBBCのドキュメンタリー『タングルウッドでの1ヵ月』で放送されている。その他、トーマス・ツェートマイヤー、ウラディーミル・ヴィアルド、バリー・ダグラス、ボリス・ベレゾフスキー、ネルソン・フレイレ、今井信子らと共演。

 

2007年にはラファエル・フリューベック=デ・ブルゴスの代役として急遽マレーシア・フィルに招かれて絶賛を博した。2007年以後は東京都交響楽団、東京シティ・フィル、群馬交響楽団、大阪フィル、名フィルに客演。特に度々共演している群響とは、〈チャイコフスキー:交響曲第1番『冬の日の幻想』&リムスキー=コルサコフ:『雪娘』〉のCDもリリースして好評を博している。

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